ファーザー・クリスマス サンタ・クロースからの手紙
J.R.R.トールキンがサンタになりかわって“北極柱(ノースポール)そば 世界のてっぺん 崖屋敷”から4人の子どもたちへ届けつづけたサンタ・クロースからの書簡集。この手紙は1920年長男のジョンが3歳の時に始まり、その下の三人、マイケル、クリストファー、プリシラが子どもだったあいだずっと、20年以上にもわたってクリスマスに送られ続けました。
これらの手紙はトールキン家にずっと大切に保存されていました。クリストファー・トールキン夫人ベイリーによって編纂され、本書では絵本版で採録されていなかった1920年から1924年までの5年分と、1939年から1943年までの4年分が新たに加えられ、絵本版では割愛されていた部分も含め、より手紙の全文が紹介されています。
この手紙世界ではサンタ・クロースの年齢は1925歳だそうで、年をとってふるえがちの筆跡という設定。相棒(一番の助手)の北極グマがたまに短く素朴な挨拶を手紙に書き添えてあるのも可愛らしいです。
本書のはじめにの文章によれば、
“封筒に雪のしみがついていて、ちゃんと北極の切手が貼ってありました。時には郵便屋さんが持ってくることもありました。そして子どもたち自身が書いた手紙も、だれも知らぬ間に、暖炉からなくなっていました。”
とのことです。凝りに凝っています...!
大恐慌や戦争のさなかにも、サンタは深い悲しみの中、手紙を書き送りますが、どんな時もとてもフランクな口調で語りかけるように綴ってくれるので、子どもたちもどんなに心が安らいだことでしょう。
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絵本版の『サンタ・クロースからの手紙』のあとがきより一部抜粋いたします。
この本のもっとも大きな魅力はトールキン自筆の水彩画の数々にじかに触れられることです。トールキン先生の絵は、画家のめざす現実の実現のための価値とまったく別の、想像界のダイアグラムです。オーロラ花火の火炎、サンタ邸の細部、洞窟の深奥、ボクシング・デイの宴会――みな意匠がすぐれ、色彩がきよらかで、格式高く、化学構造式のように一種抽象的にまで整理された知的な操作もあるかと思えば、民俗画ふうの暖かさや親しさもいたるところに顔をのぞかせています。
いまこの家伝の手稿が、クリスマス絵本ともいえる一冊の復刻版に編まれ、故トールキン先生の残した後世へのプレゼントの形をとって現れたことは、わたくしたちにとってぜいたくな幸せであるように思われます。
1976.11.11 瀬田貞ニ
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瀬田 貞二(訳)田中 明子(訳)
ベイリー・トールキン(編)
発行:評論社
111ページ
2,800円+税
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《出版社より》
本書では、絵本版で採録されていなかった1920年から1924年までの5年分、そして1939年から1943年までの4年分が新たに加えられ、前回は割愛されていた部分を含め、手紙の全文が紹介されています。サンタのふるえ文字や装飾文字、行間、余白に施された飾りやイラスト、手作り北極切手や封筒、興趣尽きない水彩画の数々、北極グマの折れくぎ文字など絵本版になかったものも含め多く紹介されています。
販売価格 |
3,080円(内税)
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