著者の石倉和香子さんより:詩集『fimbria』について
fimbriaは、ラテン語で「衣の房、縁(ふち・へり)、周辺」などの意。
もともとは、マタイ福音書のなかで、病の女性がイエスの衣の裾の房に後ろから触れて癒える一節で出会った言葉です。
衣の裾の揺らぎ、隔たり、境界、あるいはそれに向かって伸びる手ー。さまざまに喚起されるイメージをもとに、26篇の詩(+序・結び)を収録しています。
収録詩は、2023年の書き下ろしが半数と、残り半数は、エミリー・ディキンスンやリルケの訳詩活動以前から綴っていた10年来の言葉の断片を、”fimbria”という言葉の引力のもとに新たに形にして編み上げました。
装幀・挿画は日香里さん。版画作品の静謐な佇まいと、冬の曇り空のような淡いグレーの表紙に包まれた美しい一冊に仕上がりました。
詩/石倉和香子
装丁・絵/日香里
■頁数 76ページ
■仕様 160×120
■送料 210円より発送可能です
※画像はすべて石倉和香子様よりお借りしたものです