見てのとおり、この庭は思ったよりも野生の庭だ。ぼくはこのやりかたを強くおすすめする。芝生を捨てて、棘のあるセイヨウイラクサや道端の草花をとり入れよう。たとえば、ブルーべルやナデシコ、オルキス・マスクラ、キンポウゲの群生——こうした繊細な見た目の花を(とはいえ、この辺りを歩き回ってもそんな植物は見かけない。7月はひどくて、ただフクシアの砂漠が広がっているだけだ)。この本を読んだ人は庭の片隅でこの野生を試してみてほしい。きっと幸せになるだろう。(p.105より)
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デレク・ジャーマンの終の住処となった
〈プロスペクト・コテージ〉。その庭の写真と随筆と詩に触れているうちに、なんだか自分が庭に招かれたような近しさを感じる静かで優しい本です。復刊を長い間望まれていた名著ですが、花咲く美しい四月に、デレク・ジャーマンの没後30年を記念してついに復刊。
※植物リスト付き。
新訳は山内朋樹氏。美学者、庭師であり、『庭のかたちが生まれるとき』(フィルムアート社、2023年)の著者であり、訳書はジル・クレマン『動いている庭』(みすず書房、2015年)など。
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