COYOTE No.75 特集 山行 宮沢賢治の旅

p.16より
岩手県(イーハトーブ)の山や野原、町の郊外を舞台にした賢治の童話には山男や雪童子などの不思議な存在や、人と同じ言葉をしゃべる動植物が登場する。人間の世界に重なるように存在するもうひとつの世界の姿を描いた童話は森羅万象すべてに魂が宿っていると考えるアニミズムの世界そのものだ。賢治は自身が書いた数々の童話について、これらの話はすべて林や野原や月明かりなどからもらってきてそのまま書いたものだと言う。宮澤賢治はどのように自然に耳をかたむけ、世界を見つめていたのだろう。


Coyote No.75
CONTENTS
Cover & Content illustrations
by Igarashi Daisuke

8
特集
山行 宮沢賢治の旅

18
interview
五十嵐大介
見えない世界の歩き方

34
poem
宮沢賢治「東岩手火山」

38
fieldwork
岩手山、空の課外授業へ
写真=上田優紀 文=奥田祐也

52
賢治の山旅

54
山と日本人のかかわり

58
essay
池澤夏樹
「銀河鉄道の夜」の夜
写真=阿部稔哉

68
宮沢賢治と
アインシュタインの「屈折率」
文=森田菜絵

74
poem
宮沢賢治
「一〇〇五〔暗い月あかりの雪のなかに〕」

76
cover story
イッセー尾形
再訪としての「銀河鉄道の夜」

86
poem
宮沢賢治
「小岩井農場 パート一」

88
fieldwork
北緯三十九度四十五分の世界
小岩井農場を行く

92
column
小岩井農場
宮沢賢治の時間歩行
構成=野沢裕美

96
cover story
イッセー尾形
再訪としての「小岩井農場」

104
essay
串田孫一
宮沢賢治の一生とその作品

116
fieldwork
晩年
たよりになるのは
写真と文=新井敏記

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3
for Readers

122
Foxfire
True to nature
Vol.9 奥山淳志

124
魔法の竪琴
ケルティックハープ奏者・松岡莉子
写真=朝岡英輔 文=齋藤巧

128
森へ 第4回
青木奈 
写真=堀内成郎

138
最初の一歩 第75回
角幡唯介
絵=植田陽貴

142
谷川俊太郎 詩
ハダカだから
絵=下田昌克

Coyoteは2004年の創刊以来、「人、旅をする」をテーマに、星野道夫、沢木耕太郎、植村直己、谷川俊太郎、ジェリー・ロペスといった賢人達と旅をしてきました。その冒険の鉱脈は秘境にばかりあるのではなく、日常の営みの中にもあります。移動することばかりではなく、一カ所にとどまって繰り返す生活もまた一つの「旅」なのです。

(株)スイッチ・パブリッシング発行
B5サイズ 144ページ
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販売価格 1,320円(内税)
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