【上巻】
イタリアのネミ村の祭司は、なぜ「聖なる樹」の枝を手にした者と戦い、殺される宿命にあったのか。この謎を解くべく、イギリスのフレーザーは四十年を費やして全十三巻の大著『金枝篇』を著した。世界各地の信仰と習俗を蒐集した民族学の必読書であり、難解さでも知られるこの書を、二人の人類学者が読みやすく編集した[図説・簡約版]の日本語訳。
《目次》
第一部 呪術と王の成り立ち
第一章 森の王
第二章 祭司たる王
第三章 共感呪術
第四章 呪術による天候の支配
第五章 神格をもつ王
第六章 樹木崇拝
第七章 植物の生育と性の関係
第八章 聖なる結婚
第九章 オーク崇拝
第二部 タブーと霊魂の危難
第一章 王者の重荷
第二章 霊魂の危難
第三章 タブーとされる行動と人物
第四章 未開人への感謝
第三部 死にゆく神
第一章 神々の死
第二章 聖なる王を殺すこと
第三章 王殺しに代わる慣習
第四章 樹木の霊を殺す
※本書は、東京書籍より刊行されている『図説 金枝篇』(1994年)を原本とし、文庫化にあたり上・下巻に分冊したものです。
ジェームズ.ジョージ・フレーザー(著/文)
メアリー・ダグラス(監修)
サビーヌ・マコーマック(編集)
吉岡 晶子(翻訳)
発行:講談社
文庫判 296ページ
【下巻】
長い探究の旅の果てに待つ<神殺し>と<森の王>の秘密
祭司はなぜ殺されたのか? 「金枝」とは? 民俗と信仰をめぐる膨大な実例から古代人の思考を探る
「死にゆく神」と「森の王」をめぐる探究はいよいよ佳境へ。古代ギリシアからケルト、中東、インド、南北アメリカなど、各地の自然崇拝と呪術を分析し、未開社会に残された信仰とタブーの実例から、人類の思考の起源へと遡る。その後の人文学と文芸に多くの示唆を与えた「民俗資料の宝庫」にして、数々の賞讃と批判をあびた「世紀の名著」のエッセンス。
《目次》
第四部 アドニス
第一章 アドニス神話
第二章 シリアにおけるアドニス
第三章 古今のアドニス
第五部 穀物霊
第一章 デメテルとペルセポネ
第二章 ヨーロッパその他における「穀物の母」と「穀物の娘」
第三章 リテュエルセス
第四章 神を食う儀式
第六部 身代わり
第一章 災厄の転嫁
第二章 身代わりについて
第三章 古代における人間のいけにえ
第四章 メキシコにおける神殺し
第五章 サトゥルナリア祭とそれに類する農神祭
第七部 麗しき神バルデル
第一章 天と地のあいだ
第二章 バルデル神話
第三章 ヨーロッパの火祭り
第四章 火祭りの意味
第五章 人間を焼き殺すこと
第六章 夏至前夜に摘む魔法の花
第七章 バルデルとヤドリギ
第八章 体から離れた霊魂
第九章 金枝
第十章 ネミよさらば
※本書は、東京書籍より刊行されている『図説 金枝篇』(1994年)を原本とし、文庫化にあたり上・下巻に分冊したものです。
ジェームズ.ジョージ・フレーザー(著/文)
メアリー・ダグラス(監修)
サビーヌ・マコーマック(編集)
吉岡 晶子(翻訳)
発行:講談社
文庫判 344ページ
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