版画家・服部奈々子さんによる「温室」をテーマにした画文集。きれいな多色刷りの木版画がページいっぱいに広がります。
服部奈々子さんより
前半は、子どものころ親に連れられて行った井の頭自然文化園の温室をモデルにした空想物語です。
当時、漫画の『がきデカ』で「八丈島のきょん!」というギャグが大流行しており、自然文化園の中央の広いスペースに、小型の鹿の仲間であるキョンが何頭もいました。温室の中では熱帯の鳥が放し飼いにされていました。
その後、キョンはいつのまにかいなくなり、温室は2013年に老朽化のため取り壊されました。私が大人になってからもう一度訪れたいと思った時には、温室はすでになかったのです。
今は思い出の中だけに存在する温室で、キョンや鳥たちが自由に楽しく暮らしていてほしい。そんな思いで作りました。
後半は、世界の温室建築や、新宿御苑の温室を題材にした作品集です。
■著者 服部奈々子(文・絵)
服部奈々子さんのwebsite
https://www.hattorinanako.com/
■サイズ A5横(148 × 210mm)
■ページ数 本文28ページ
■送料 210円より