武蔵野美術大学で8年間に渡り続けられた伝説の講義「文明論」。かつての受講者達の間で現在でも語り草となっているのは、おそらく講師 松本夏樹の熱量の高さと豊富な知識に裏打ちされた内容の濃さゆえであろう。経験からいえば次のような事だ。例えば一つの問いを持っていたとする。一見関連がないと思われる松本の話を聞いている内、急にその問いの答えが見えてくる。それはまるでバラバラだったパズルのピースが次々と然るべき位置におさまり、一つの絵となって現れる感じに似ている。情報や知識が自分の中でつながり、一つの流れを形作ったとき、人は「学び」の喜びを感じる。松本の講義には智の扉を開ける鍵が満ちているといえよう。(空想藝術商會 川村真理子)
著者 松本夏樹
発行 空想藝術商會
仕様 B5判・164頁+フルカラー
刊行 2023年11月
送料 210円より発送可能です
目次
神殿の建設―ある神秘主義的イメージとその変遷 7
一七世紀以後の精神史考察に不可欠な文献 89
啓蒙の時代のキリスト教化学 102
スピリットと磁気流体 109
ドイツ占星術の若干の主題についてのメモ 131
年表 159
松本夏樹(まつもと・なつき、図像学・映像文化史)
映像文化史家。大学講師。クリステンゲマインシャフト神学単科大学に学ぶ。大学で美術及び映像文化史を講じると共に、蒐集した内外の幻燈とそのスライド、手回し映写機とその映画フィルムの上映、講演活動を行っている。研究テーマは芸術全般に於ける視覚表現とその精神史的領域に深く関わっており、映画前史の光学機器への関心もこれに由来する。光学機器やその他の蒐集物は一万点にのぼり、「松本夏樹コレクション」として研究利用されている。「文明論」「図像の精神史」は武蔵野美大で25年間講師を務めた際の授業名。
あんとす堂's Voice
二十歳の頃に受講していた武蔵野美術大学の松本夏樹先生の『文明論』は、錬金術の世界の実在性、その片鱗に接触した体験でした。それがあんとす堂的な人生を歩む"引き金"になったと、今では確信しています。そして再びこのタイミングで松本夏樹先生の講義録に出会ったことにはご縁を感じずにはいられません。
松本夏樹先生の講義の雰囲気はこちらのyoutubeで体験できます。ご興味ある方は、飛ばし飛ばしでもぜひご覧になってみてください。
https://youtu.be/yQhfxzb0DAI?si=6K8mEEO3LHql711S