植物民俗

野の草花や森の樹々が人々の営みと共にあった農山村の暮らしの歳時記。
植物をめぐって伝承されてきた知恵のかずかずを克明に記録し,真の豊かさとは何かを問う。
(出版社紹介文より)

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100年前の山村にタイムスリップしたら
植物との関係性が今より軽く100倍は密接になるだろう。

日々の生活道具のほとんどが
身近な植物の特性を役立てて作られ、
祭祀や信仰も息づいていた。

北アルプス山麓に70年暮らしてきた著者による、
途絶えつつある植物民俗の記録。

初版は2001年。
刊行当時70歳の著者はここ20年ほど前から
人々と植物との関係性が急速に気薄になったのを感じたという。

換算すると1980年代、1970年代あたりからだろうか。
江戸時代生まれの最後の生き残りの方がギリギリいたという時代。

経済成長に伴い、
身近な素材を役立てて使っていく生活から、
使い捨てて消費していく生活にシフトしていった時代でもある。

どの植物をどう扱うかを伝えてきた古老たちがいなくなり、
危機感を覚えてこの本をまとめたと、著者が刊行に至る経緯を語っている。


長澤 武(著)

ものと人間の文化史 101

発行:法政大学出版局
四六判 346ページ 上製

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